2013年4月21日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。



昨日、電王戦という将棋のプロ棋士とコンピューターの対戦でコンピューターが圧勝(3勝1敗1分け)した。



人間の最後の砦、A級棋士も負けたのだが、振り返ればチェスは1997年に人間チャンピオンがマッチで負

ている。その当時の掲示板では、多くの将棋ファンが「だからチェスは将棋より劣った競技だ」と主張して

いたが、そこに未来の将棋の姿を予見したものは殆どいなかった。



これは何もチェス・将棋・囲碁などの盤上競技だけに当てはまるものではないと思う。



1986年のチェルノブイリ原発事故など世界中で多くの事故や事件が起きてきたが、それを対岸の火事とし

てしか捉えなかった人々。私も含めて多くの人がそのような態度を取ってきたのだが、何故それらのことを

我が事として捉えることが出来なかったのか。



当時の私自身の視点、感受性のどこに問題があったのか。



それを想うと私自身とても偉そうなことは言えない。



人間は過去からの知の遺産を継承して現在の文明を築いてきたが、過去の過ちから感じたことの継承が、

果たして現在の文明にどれほど備わっているのだろうか。



今回の人間とコンピューターの対戦、それを通していろいろなことを思い巡らせてしまう。




 



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