2012年4月17日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。



さそり座のアンタレスと球状星団M4 (写真はNASAより引用)



宮沢賢治が好きだった、さそり座のアンタレス。「銀河鉄道の夜」にはこの焼け死んだ

さそりの物語が登場してきます。



さそり座はこの時期、午前2時ごろに南の空から昇ってきますが、一等星のアンタレス

は日本では「赤星」と呼ばれています。



賢治は「ルビーよりも赤くすきとおり、リチウムよりもうつくしく酔ったようになって、その

火は燃えているのでした」と書いていますが、画像でも黄色い星雲の中でひときわ明る

く輝いています。



アンタレスの下、画像中央やや左に見えるのが球状星団M4で、地球からこの星団まで

の距離は約1万光年です。



日本で1万年前というと縄文時代が花開いていた時代でした。この縄文時代の光が今

ようやく地球に到達しているんですね。



画像は長時間撮影したもので、肉眼や望遠鏡ではこのような美しい星雲は見えません。

双眼鏡ですと、同じ視界にアンタレスとぼんやりした姿のM4が映ります。



(K.K)



 



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