2012年2月15日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。
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ハブ捕り名人 南竹一郎さんの言葉です。
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○昭和35年(1960年)ごろから、奄美の森はどんどん伐採されたっチョ。それから奄美の生物は、
めっきり少なくなった。犠牲になったのは、森に棲んでいる生き物だけではないっチ。大雨がふる
と、裸になった山肌から赤土が川に流れだして、川も海も真っ赤になる。ワシの好物の沢のカニ
も、手長エビも今はどんなに減ったことか。海のサンゴもボロボロと死んでしまった。
○ハブを退治するために外国産のマングースが山に放された。もうずいぶん前のことじゃ。今で
は奄美の森を大きな顔をして歩きまわっとる。どうやらマングースは、ハブを襲わずにクロウサギ
なんかの奄美の大切な住人を襲っているみたいじゃ。それでこんどはマングースを退治しようとい
うことになったっチョ。困ったもんじゃヤー。人間がやることはなかなかうまくいかんチ。自然の中
で、一番の悪者は人間じゃ。奄美の森の生き物は、なんにも悪いことをしないっチョ
○ハブは憎い奴じゃ。でも奄美の森はハブが守ってきた。昔の島の人は、山を畏れていたっチ。
かんたんには山に入らんかった。だから、奄美の森の仲間は今まで生きのこってこれたにちが
いないっチョ。奄美の森からハブがいなくなったら、島の値打ちは半分じゃヤ
「ハブの棲む島」伝説のハブ捕り名人と奄美の森の物語
西野嘉憲著 ポプラ社 より引用
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(K.K)
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