2012年2月1日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。

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28年間使い続けている双眼鏡(勝間光学)



私が星に関心を持ったとき、最初に購入したのが本屋さんで売られていた安い望遠鏡だった。

でも都会近くで部屋の中から見えるものと言ったら月、土星や木星でしかなかった。



でも何故星空に関心を持ったのだろう。



それを思い出そうとしても思い出せない。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の影響があったかも

知れないが、はっきりそうだとは言えない気がする。たまたま通りがかった店先にこの双眼鏡

が置いてあり、そのデザインに一目ぼれしたことは確かなのだが。



でもこの双眼鏡を手に取ると28年間の思い出が甦ってくる。いろいろな旅のお供としていつも

連れて行った。そして多くの星達の輝きも瞳に映してくれた。



父親が船乗りだったから、私も小さい頃から船乗りに憧れていた。客船の通信士になって世界

一周できればと思っていた。その夢は叶わなかったけど、店の主人から航海士が使う双眼鏡

だと聞いて、私は迷わず購入していた。



双眼鏡マニアの人が直ぐに思い浮かべるのが、カールツァイス、ライカ、スワロフスキー、日本

ではニコン、フジノン、コーワ、キャノンだと思う。外国製の双眼鏡は一度も覗いたことはないが、

ニコンと較べても見劣りしない逸品だと思っている。



少し重量があるから長時間の観測には向かないけれど、質実剛健といった感じで28年経って

も未だに現役で活躍している。家では直ぐに見られるよう、いつも一脚に固定した状態で壁に

ぶら下げている。



人工的な光害によって夜の輝きが失われている現代では、夜空の本当の美しさを求めるには

都会を離れるしかない。思えば、日本でも100年以上前は何処にいても天の川が見られていた。



人間に何者かへの畏敬の念を感じさせるもの、それはネアンデルタール人とかホモ・サピエンス

に関係なく星空からもたらされたのではないかと、星空を見上げるときいつも想像してしまう。




(K.K)



 




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