2012年1月25日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。
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「ホピの太陽の下へ 女三人、アリゾナを行く」羽倉玖美子著
本書は映画「ホピの予言」を製作した故・宮田雪さんを通して出会った女性2人と子どもが、過去
の自分を見つめながら、新たな旅立ちの意味をかみ締める旅の記録です。
私自身何故もっと早くこの文献を読まなかったかと後悔しています。この文献の軽妙な語り口は
読者を一気に引きずり込ませる巧みさを持ち、そして何より人生や自分の心に対しての誠実さを
言葉の一つ一つに感じてならなかったからです。
この文献を書いたのはイラストレーターとして活躍する羽倉玖美子さんで、映画「ホピの予言」を
通して故・宮田雪さんと知り合います。この宮田雪さんの奥様がこの文献の協力者である辰巳
玲子さんで、「浄化の時代を迎えて―ホピの伝統に生きるマーチン・ゲスリスウマ氏に聞く―」を
収録した新しい「ホピの予言」DVDを出しました。マーチン・ゲスリスウマ氏は1995年、「神戸地震
について、日本の人たちへ伝えたいこと」というメッセージを「ホピ的感覚」で残しています。
この辰巳さんのお嬢さんを含めて女性3人でホピに向かいます。ホピではホピの予言を守る長老
たちとの旧知の出会いや、それを陰で支えてきた女性たちの姿、儀式、遺跡が語られますが、ま
るで読者もその場に居合わせたような錯覚を覚えるのは、イラストレーターという職業を通して、
真剣に表現方法を模索してきたからでしょう。
また辰巳玲子さんも、ご主人(宮田雪さん)が倒られてからその介護に長年関わってきましたが、
結婚される前にも映画「ホピの予言」製作過程でも宮田雪さんを支えてこられました。あるがまま
の着飾ることのない二人の女性の生き様がここに描かれており、心に残る素晴らしい文献でした。
(K.K)
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